被相続人の親族名義の定期預貯金は、相続財産であるとした事例。

難解な判決を税理士 舩橋信治 がわかりやすく要約しております。お気軽にお読みください。

判決:東京地方裁判所

判決年月日:平成26年4月25日

判決事項:被相続人の親族名義の定期預貯金は、相続財産であるとした事例。

 

【判決要旨】

被相続人は、相続税対策として、毎年のように、贈与税の非課税限度額以内で、被相続人の親族Aの名義で預貯金の預け入れを行っていた。
しかし、証書は、被相続人自身の手元に保管してAら親族に交付していなかった。
親族Aらに具体的な資金需要が生じるなら、必要に応じてこれを解約する予定であったとみられる。
また被相続人自らも使用することを予定していたとみるべきである。
将来の預け入れ金額を、直ちにAら親族に贈与するという確定的な意思があったとは認められない。
以上によれば被相続人が、その生前において、Aらに対し、Aら名義の定期預貯金を贈与したと認めることは出来ない。
そのため、これらの預貯金は被相続人の相続財産に帰属するものというべきである。

 

【税理士 舩橋信治のコメント】

上記判決にありますように、名義預金になるか否かの判定で、「証書を誰が保管していたのか」、という事実は重いということです。
被相続人にしてみたら、ちゃんと計算して贈与税の非課税限度額以内で、Xらの定期預貯金を預け入れていたわけですから、これを名義預金と言われたら納得がいかないかもしれません。
Xらが自らのために解約し、その定期預貯金を使用していたら、随分と状況は違っていたことでしょう。
またXらの定期預貯金を、被相続人自身が使用することを予定していたのは、名義預金になるさらなる強い理由となってしまいます。
いっそのこと贈与契約書を作成して、贈与申告をしておいた方がよかったかもしれませんね。
子どものために、昔からコツコツと定期預金を積み立てられている親御様は多いと思います。保管や使用状況・贈与申告・贈与契約などに留意して、名義預金とならないように注意していただきたいと思います。
具体的な疑問が解消できない場合には、相続に強い税理士 舩橋信治 にお気軽にご相談ください。

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