医療法人の相続

今日は医療法人の相続税務についてのセミナーに出席しました。医療法人では会社でいうところの株主として社員という機関があります。社員は通常院長一族がなります。病院の理事を選任する権限をもっています。

医療法人の社員は、通常出資としての持分をもっています。この出資持分をもたない新法の医療法人となることができます。そうするとその出資持分にたいして相続税がかからないということです。

ただし出資持分がなくなるので財産価値はなくなり、その財産は医療法人に留保され続けることになります。財産価値がなくなるので損をしたような気持ちになるかもしれませんが、それによって夫婦間や兄弟間の争いはなくなるケースが多いようです。

結局財産価値があるから争うわけなので。出資持分としての財産価値がなくなる代わりに、その医療法人に財産が留保され続けるので、経営としては安定します。相続税がかからないので、納税の心配をしなくても済みます。

出資者として出資をしていたけど医師ではなかった人は、ただ単にお金が戻ってこなくなるわけですね。これでは納得がいかない、という人も当然いるわけです。その際には、院長が退職金を得て、その退職金からその社員へ補填するという方法も出てくるでしょう。

医療法人の社員として出資持分がある方がいいのか、ない方がいいのか。それはその時の価値観や人間関係によって変化すると言えます。夫婦だって未来のことはわからないですよね。今は仲がよくても30年後はそうでないかもしれない。

もしも仲が悪くなれば、「出資持分がなければ、財産を分けなくて済んだのに」となるわけです。でも今は、「愛し合っている二人が喧嘩をするはずないから。大丈夫。出資持分はあればいい。これは二人の財産」と思えるわけです。まー、人間ですから。いろいろと変化するわけですね。

税理士事務所に持っていく書類一覧

さてご自身なりに財産の額を計算してみてどうやら相続税が発生しそうだということがわかったとします。そうなると次にやらなければならないのが税理士事務所に電話をかけて相談に行くというアクションです。
税理士事務所というところは、日常の生活であまり行かない場所なので行きづらいような感覚が出てきてしまうかもしれません。しかし、そこらへんはあまり気にしないでとにかく早く税理士事務所に電話をかけて手続きを進めることが大切です。
では、最初に相続の相談で税理士事務所に行く場合には、どんな資料をもっていけばいいのでしょうか?別に何も持たないでとりあえず税理士さんの話だけでも聞いてみようとうスタンスでもいいと思います。しかし、効率を求めるならば資料を準備しておいて、初回の相談から深度のあるお話しをしていったほうがよいでしょう。
下記に必要な資料を書きます。ただし、下記の資料が全部なければお話にならない・・・というわけではありません。一部だけ揃った状態でご相談に行っても大丈夫です。

① 預金通帳
通帳は死亡日前3年間のものが必要となります。
生前3年間に贈与がなかったか確認するためです。
とりあえず現在ある分までお持ちいただければと思います。

② 死亡日時点での預金残高証明書

③ 固定資産税の課税明細書または固定資産税の評価書(名寄せ。市役所で取れます)

④ 株券がある場合。死亡日時点での残高証明書

⑤ 「 被相続人(死んだ人)が被保険者の生命保険 」 に加入していた場合には、その保険証書

⑥ 「 被相続人(死んだ人)が保険料を支払っていた生命保険 」 がある場合には、その保険証書

⑦ 農協で共済に加入していた場合には、世帯別の共済一覧表

⑧ 借入金があれば、その明細のわかるもの

⑨ 相続人の戸籍謄本と住民表を2部づつ

⑩ 被相続人(死んだ人)の除票と戸籍の付表を2部づつ どちらも市役所で取れます

⑪ 被相続人(死んだ人)の生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本を2部

⑫ 相続人全員の印鑑証明書(相続人の数分)

⑬ 被相続人(死んだ人)の車がある場合には、その車検証

⑭ 今年度および前年度の確定申告書控え

⑮ 葬式費用・お寺に支払った額のわかる領収書やメモなど

⑯ 死亡日時点での被相続人(死んだ人)の未払金 医療費・家賃・固定資産税など

※上記の書類が全てそろっていなくても大丈夫です。